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免疫・輸血
キャピラリー電気泳動によるM蛋白の検査法について教えてください
簗瀬 直穂美
1
1自治医科大学附属病院臨床検査部
pp.384-385
発行日 2021年4月15日
Published Date 2021/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542202648
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キャピラリー電気泳動(CE)法の可能性
蛋白分画検査はセルロースアセテート膜を支持体とした電気泳動(cellulose acetate membrane electrophoresis:CAEP)法から,キャピラリー電気泳動(capillary electrophoresis:CE)法に移行しつつある.分解能,検出感度に優れるCE法は,単クローン性免疫グロブリン(M蛋白)のスクリーニングに適している.また,M蛋白量の測定やイムノタイピングによるM蛋白の同定が可能である.
ただし,「多発性骨髄腫の診療指針」1)では治療の判定基準とするM蛋白の検出および消失は免疫固定法(immuno fixation electrophoresis:IFE)で確認すると記載されている.したがって,自治医科大学附属病院臨床検査部でもM蛋白の同定はIFEで検査しているのが現状である.
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