検査ファイル
キャピラリー電気泳動法
今井 利夫
1
1東邦大学理学部生理化学教室
pp.930
発行日 1992年10月1日
Published Date 1992/10/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543901301
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はじめに
従来より電気泳動法は各種生体成分の分離分析法の1つとして広範に利用されてきた.キャピラリー電気泳動法(CE)は細いチューブ内に試料を導入し,両端に電圧を印加して分析を行う方法の総称で,無担体方式と担体(ゲルなど)方式とに分けられる.また,分離モードによりゾーン電気泳動,等速電気泳動,等電点電気泳動,ゲル電気泳動および動電クロマトグラフィー(electrokinetic chromatography;EKC)に分類されている.これらのうち一般には自由溶液中でのゾーン電気泳動法を意味することが多くcapillary zoneelectrophoresis(CZE)と称される.本法の特徴は極微量の試料で直接オンカラム検出により短時間に,かつ,高分解能のデータが得られるところにある(表).
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