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あとがき
山田 俊幸
pp.932
発行日 2020年8月15日
Published Date 2020/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542202449
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新型コロナウイルス対策で人との接触の自粛が推奨されるなか,いろいろな局面で自分の行動について悩むことが多くなりました.身近な例では,家族や知人と会うこと,ちょっとしたイベントに参加することですが,特に,病気の家族がいたり,冠婚葬祭だったりすると本当に悩ましいことでしょう.
私は11月に小規模な学術集会の担当となる予定でしたが,早々と来年への延期を提案し,認めていただきました.延期を要望した理由は,来年,状況が改善しているかどうか不明なものの,ある程度は環境がベターになっていることが予想されること,リアルでもオンラインでも集会の実施についての工夫が進んでいるであろうこと,もう1つは,開催する会の性格が“どうしても……”という強い必要性がないと感じたからです.しかし,この最後の理由は好ましくないことに気づかされました.学会幹部のある先生の“この学会が存在する意味は,今回の感染症とは直接は関係ないものの難病克服に向けた活動であり,学術集会をやらないのであれば他の活動で補塡すべきでは”という意見があったからです.最も,かつ大変重要な視点です.
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