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あとがき
山田 俊幸
pp.1004
発行日 2023年9月15日
Published Date 2023/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542203404
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緊急地震速報を聞いたり,実際に揺れを感じたりしたとき,まずこの辺りは大丈夫か,地域が特定されたら親戚縁者は大丈夫かと確認して気持ちの一区切りとしてきましたが,2年前に日本臨床検査振興協議会(臨床検査関連学会・団体で構成)の大規模災害対策委員会の仕事を仰せつかるようになってから,個人的心配の後,医療被害を気にするようになりました.当該委員会は,災害でダメージを受けた医療機関,避難所や仮設診療所に主に検査機器・試薬の支援を行うもので,東日本大震災や熊本地震を教訓に組織されたものです.この場をお借りして恐縮ですが,オール臨床検査の旗印を掲げたそのような活動があることを認識いただけたら幸いです.これまで本委員会が本格的に活動するほどの事態は発生しておりませんが,人的被害を伴う災害は頻発しており,いつどこで何が起こるかわからない昨今です.世界に目を向けると自然災害だけでなく悲惨な人的災害も頻発しており,胸が痛みます.
個人的な話になって恐縮ですが,2019年10月,台風21号による線状降水帯の発生で私の居住地区は洪水被害を受けました.わが家は床下浸水し,自家用車とエアコンの室外機が損害を受けました.今後に備え,基礎の通風口に必要時に装着可能な止水板を設置することとエアコンの室外機を高く設置するか議論になりました.これらにはある程度のコストがかかります.私としては,こんなひどい水害は近い将来にはおそらくないだろう,市も河川の堤防の強化工事を始めたし,と否定的な気持ちもあったのですが結局は備えることにしました.
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