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今月の特集1 DIC診断基準
産科領域のDICの取り扱い
Diagnostic criteria for obstetric disseminated intravascular coagulation
小林 隆夫
1
1浜松医療センター
キーワード:
消費性凝固障害
,
低フィブリノゲン血症
,
産科播種性血管内凝固スコア
,
DICスコア
,
産科DIC臨床効果判定基準
Keyword:
消費性凝固障害
,
低フィブリノゲン血症
,
産科播種性血管内凝固スコア
,
DICスコア
,
産科DIC臨床効果判定基準
pp.1018-1024
発行日 2018年9月15日
Published Date 2018/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542201719
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Point
●典型的な産科播種性血管内凝固(DIC)では,急速に外因系凝固の活性化が惹起され,消費性凝固障害のため出血量に比べてフィブリノゲンが激減し,容易に後天性低フィブリノゲン血症をきたしやすい.
●出血した血液はサラサラしており,凝固しにくいのが特徴である.“先生,血が固まりません!”がキーワードである.
●産科DICスコアは基礎疾患と臨床症状を重視したスコアであるため,血液凝固線溶系検査結果をみるまでもなく基礎疾患と臨床症状のみで診断し,DICとしての治療を開始する.
●産科DICスコアで実際にDICと診断できるのは13点以上であるが,8点以上で早期にDICの治療に踏み切れる.
●産科DIC臨床効果判定基準では,スコアから基礎疾患は除かれ,臨床症状スコアと凝血学的所見スコアの改善度から成り立っており,治療の効果判定に有用である.
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