Japanese
English
今月の特集2 脂質検査の盲点
TG測定法の現状と展望
The current status and perspectives of the triglycerides measurement method
栢森 裕三
1
,
河野 弥季
2,3
1九州大学大学院医学研究院保健学部門検査技術科学分野
2国際医療福祉大学成田保健医療学部医学検査学科
3九州大学大学院医学系学府保健学専攻
キーワード:
動脈硬化性疾患予防ガイドライン
,
標準的な健診・保健指導プログラム
,
動脈硬化
,
冠動脈疾患リスク
,
遊離グリセロール消去法・非消去法
Keyword:
動脈硬化性疾患予防ガイドライン
,
標準的な健診・保健指導プログラム
,
動脈硬化
,
冠動脈疾患リスク
,
遊離グリセロール消去法・非消去法
pp.1444-1450
発行日 2016年11月15日
Published Date 2016/11/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542201028
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
- 参考文献 Reference
Point
●中性脂肪は,グリセロール骨格に3分子の脂肪酸が結合したトリグリセライド(TG),2分子結合したジグリセライド(DG),そして1分子結合したモノグリセライド(MG)の総称である.血清中ではその90〜95%がTGであるので中性脂肪とTG(トリアシルグリセロールともいう)は同義語として使用されている.
●TGは動脈硬化との関連性が強い.脂質異常症の診断基準やいわゆる“メタボ健診”の脂質項目の1つとして測定が義務付けられるなど,測定の必要性やその正確性が重要視されている.
●わが国でのTG測定法は,日本臨床化学会勧告法である内因性遊離グリセロール(FG)を消去する方法が主流であるが,海外では内因性FGを含む総グリセロールを測定する非消去法が増加傾向にある.診断・治療効果,動脈硬化や心血管疾患リスクを正しく評価できる測定方法を選択することが重要である.
Copyright © 2016, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.