Japanese
English
今月の主題 間質性肺炎と臨床検査
話題
シクロスポリンの間質性肺炎治療への応用―その血中濃度測定の意義
Application to treatment for the interstitial pneumonia with cyclosporin : significance to the measurement of serum concentration
田口 善夫
1
Yoshio TAGUCHI
1
1天理よろづ相談所病院呼吸器内科
キーワード:
シクロスポリン
,
TDM(治療薬物モニタリング)
,
AUC(血中濃度曲線下面積)
,
C0(トラフ値)
,
C2(服薬2時間後の血中濃度)
Keyword:
シクロスポリン
,
TDM(治療薬物モニタリング)
,
AUC(血中濃度曲線下面積)
,
C0(トラフ値)
,
C2(服薬2時間後の血中濃度)
pp.1007-1010
発行日 2012年9月15日
Published Date 2012/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542103137
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1.はじめに
Tolypocladium inflatum培養上清から抽出されたシクロスポリン(cyclosporin A;CsA)の免疫抑制作用はTリンパ球のIL(interleukin)-2産生抑制によるものとされていたが,最近ではアポトーシス関連作用をはじめ薬物排泄機能阻害,白血球遊走機能抑制など,多方面からの作用機序が報告されている.現在保険収載されている疾患は移植拒絶反応抑制,骨髄移植時の拒絶反応および移植片対宿主病の抑制からBehçet病,乾癬,再生不良性貧血,ネフローゼ症候群,などに適応が広がり,最近では特発性間質性肺炎1)をはじめとする種々の間質性肺炎に対する免疫抑制薬のひとつの選択肢として,使用されている.
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