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あとがき
池田 康夫
pp.210
発行日 2011年2月15日
Published Date 2011/2/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542102558
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人間の腸の長さは約7mである.そしてその粘膜面の表面積は400m2もあると言われており,これは体表を覆う皮膚の約200倍と言うから,そこで何が行われているか? その重要性が伺われる.
本号では“腸内細菌叢”を取り上げている.腸内には実に100種類以上の細菌が100兆個以上も住みついて“正常細菌叢”を形成しているというから,それらがヒトの身体にどのような影響を及ぼしているのか興味の尽きないところである.“正常細菌叢”と一言で言ってもその中には人体にとって有益なものもあれば,逆に有害なものもあるだろうことは想像に難くない.聞く所によると動物を無菌状態で飼育すると普通の動物よりも長寿になると言われており,“腸内細菌叢”もないにこしたことはないようである.
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