今月の主題 免疫不全症候群と遺伝子異常
総論
免疫不全症候群の遺伝子診断の中央化とデータベース
今井 耕輔
1,2
,
モハン スジャータ
3
,
小原 收
4,5
Kohsuke IMAI
1,2
,
Sujatha MOHAN
3
,
Osamu OHARA
4,5
1防衛医科大学校病院医療情報部
2理化学研究所免疫アレルギー科学総合研究センター
3理化学研究所免疫アレルギー科学総合研究センター免疫インフォティクス研究ユニット
4理化学研究所免疫アレルギー科学総合研究センター免疫ゲノミクス研究グループ
5かずさDNA研究所
キーワード:
原発性免疫不全症
,
患者登録
,
データーベース
,
bioinformatics
,
遺伝子診断
Keyword:
原発性免疫不全症
,
患者登録
,
データーベース
,
bioinformatics
,
遺伝子診断
pp.533-540
発行日 2009年5月15日
Published Date 2009/5/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542101970
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厚労省研究班と理化学研究所は共同で,原発性免疫不全症(PID)の登録データベースであるPIDJを稼働した.全国の一般医からも気軽に使ってもらえる電子紹介状を提供し,同時に匿名化データがデータベースに蓄積されていく.経時的なデータ蓄積も行え,PID専門医によるカンファレンスも可能である.また,欧米のPIDデータベースとの互換性をとっており,将来的に国際共有も可能である.臨床検体の解析,保存,遺伝子解析の中央化もスタートした.さらに,遺伝子変異を軸としたデータベースであるRAPIDも稼働し,臨床医への情報提供を行っている.こうした取り組みは国際的にも注目を集めており,今後PID患者の診断,治療,予後の改善に貢献することが期待される.
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