今月の主題 アルツハイマー病の最近の進歩
各論─診断・治療・予防
アルツハイマー病の病理診断
伊東 恭子
1
,
伏木 信次
1
Kyoko ITOH
1
,
Shinji FUSHIKI
1
1京都府立医科大学大学院医学研究科分子病態病理学
キーワード:
老人斑
,
神経原線維変化
,
CERAD
,
Braak-Braak分類
Keyword:
老人斑
,
神経原線維変化
,
CERAD
,
Braak-Braak分類
pp.289-296
発行日 2008年3月15日
Published Date 2008/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542101550
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アルツハイマー病(AD)は臨床的に様々な手法を駆使して診断される.しかし,最終的な確定診断は病理学的評価によりなされる.そのような場面で今日最もよく用いられる基準は,CERADプロトコルとBraak-Braak分類である.それらの基準を構成する枢要な要素は,アルツハイマー病の中核的変化として位置付けられる老人斑と神経原線維変化であり,それら二つの病変の分布や密度を半定量的に評価し,しかも臨床情報を加味したうえで,ADの確からしさを決定する.本稿ではアルツハイマー病の中核病変の病理所見を解説するとともに,診断標準化への取り組みを紹介する.
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