特集 遺伝子検査―診断とリスクファクター
2.解析技術
B.検査技術
a.核酸レベル
2) PCR以外の遺伝子増幅法
横田 浩充
1
Hiromitsu YOKOTA
1
1東京大学医学部附属病院検査部
キーワード:
遺伝子増幅法
,
感染症遺伝子検査
,
遺伝子増幅原理
Keyword:
遺伝子増幅法
,
感染症遺伝子検査
,
遺伝子増幅原理
pp.1305-1312
発行日 2007年11月30日
Published Date 2007/11/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542101413
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はじめに
遺伝子検査技術のなかで最も汎用されるのが遺伝子増幅法である.遺伝子増幅法は感度,特異度,迅速性に優れ,DNAのみならずRNAも対象とし多岐にわたり利用されている.近年ではPCR以外の遺伝子増幅法が各社から開発され製品化されている.
医療分野における応用例として,クラミジア,淋菌,結核菌,B型肝炎ウイルス(hepatitis B virus;HBV),C型肝炎ウイルス(hepatitis C virus;HCV),1型エイズウイルス(human immunodeficiency virus type 1;HIV-1)などの感染症をはじめとして慢性骨髄性白血病(chronic myelogenous leukemia;CML)や固形腫瘍関連遺伝子の同定・定量検査がある.これらは疾患の早期診断,治療法の決定,治療効果判定,再発の指標として広く利用されている.さらにはヒト遺伝子解析(体質診断)や薬剤代謝酵素の遺伝子型検査試薬も開発されている.
本稿ではPCR以外の遺伝子増幅法について概説する.
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