Japanese
English
特集 成長因子受容体/最近の進歩
EGF受容体遺伝子の増幅
Amplification of epidermal growth factor receptor gene
古田 康
1
,
高須 毅
2
,
犬山 征夫
1
Yasushi Furuta
1
,
Tsuyoshi Takasu
2
,
Yukio Inuyama
1
1北海道大学医学部耳鼻咽喉科学講座
2北海道大学医学部病理学第二講座
pp.572-574
発行日 1992年12月15日
Published Date 1992/12/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.2425900513
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様々な悪性腫瘍において,癌遺伝子・癌抑制遺伝子の異常が生じていることが見出され,その発癌に至る役割が研究されている。その機序として,これらの遺伝子の異常増幅・過剰発現・点突然変異・遺伝子欠失などにより産生されるタンパク質の質的・量的変化が,細胞の増殖情報伝達機構の調整を乱し,癌化に至ることが明らかにされつつある。
癌遺伝子の増幅に基づく癌遺伝子の活性化は,神経芽細胞腫(N-myc),乳癌(c-erbB-2),白血病(c-myc),扁平上皮癌・多形膠芽腫(EGF受容体)などでみられ,とくに前二者では遺伝子増幅と腫瘍の進展や予後との関連が研究され,臨床上も重要な意義をもつことがわかってきた。
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