今月の主題 私と臨床検査―先達の軌跡
私と臨床検査
臨床検査と過ごした34年―その足跡と貴重な体験
佐々木 禎一
1
Teiichi SASAKI
1
1元札幌医科大学附属病院検査部
キーワード:
古い検査からの脱却
,
国際学会への出席
,
海外との交流
Keyword:
古い検査からの脱却
,
国際学会への出席
,
海外との交流
pp.263-266
発行日 2005年3月15日
Published Date 2005/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542100374
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1.札幌医大基礎の微生物学教室より中央検査部へ
1951(昭和26)年私は北海道大学理学部(生物化学専攻)を卒業して,直ぐ札幌医大微生物学教室に助手として任官した.ここでは最新の分析技術(paper chromatography)を駆使して,短期間中に面白いような研究成果を挙げ,1958(昭和33)年より2年間University of Illinoisで研究する機会を得た.これに先立ち医学博士を,次いで帰日後理学博士を取得して,結構張切っていた.当時の業績の1つ“Pasteurella (Yersinia) pseudotuberculosis感染症の免疫化学的研究”で,Pasteur研究所に招かれて講演をし,更にW.H.O.から研究依頼を受けた.
2.中央検査部(中検)への移籍の相談を受ける
この状況下「中検のlevel upのため,生化学部門の助教授のacademic positionを新設したので移籍しないか」との相談を受けた.これは当時の情況からみると左遷かとも思われたし,医学の分野に来た私としては更に封建の牙城―臨床部門への移転には,かなりの決心が必要であったのは確かであった.
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