今月の主題 マイクロアレイ技術の進歩
各種アレイによる応用研究
DNAマイクロアレイを用いたメチル化異常遺伝子の探索
福嶋 敬宜
1
Noriyoshi FUKUSHIMA
1
1東京大学大学院医学系研究科人体病理学病理診断学分野
キーワード:
遺伝子メチル化
,
膵癌
,
DNAマイクロアレイ
Keyword:
遺伝子メチル化
,
膵癌
,
DNAマイクロアレイ
pp.503-507
発行日 2005年5月15日
Published Date 2005/5/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542100207
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〔SUMMARY〕 最近,様々な疾患においてエピジェネティックな異常(主に遺伝子の異常メチル化)が注目されるようになった.本稿では,DNAマイクロアレイを遺伝子メチル化異常の探索に応用する方法の1つを紹介する.遺伝子メチル化は可逆的であり,メチル化阻害剤によって脱メチル化を起こすことができる.培養細胞において,この脱メチル化処理の前後で変動する遺伝子発現をマイクロアレイによって網羅的にとらえれば,その細胞におけるメチル化異常遺伝子リストを作成することが可能となる.ここでリスト化された遺伝子は,その疾患の発生機序や腫瘍の発育進展過程の解明,さらには診断,治療への応用に繋がる可能性を秘めている.〔臨床検査 49:503-507,2005〕
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