特集 病院にとってのゴールドプラン
ゴールドプランの実施に向けて
山口 昇
1
,
石井 信芳
2
,
大田 浩右
3,4
,
坪井 栄孝
5,6
Noboru YAMAGUCHI
1
,
Nobuyoshi ISHII
2
,
Kohsuke OHTA
3,4
,
Eitaka TSUBOI
5,6
1公立みつぎ総合病院
2石川県厚生部長寿社会課
3福山市医師会
4大田記念病院
5日本医師会
6坪井病院
pp.832-840
発行日 1991年10月1日
Published Date 1991/10/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541903698
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公立病院の立場から
公立病院は率先して参画を
高く評価できるゴールドプラン
本格的な高齢化社会の到来を迎えて,国も平成2年度「高齢者保健福祉推進10か年戦略(ゴールドプラン)」構想を打ち出した.在宅福祉の充実をはじめ,寝たきり老人ゼロ作戦など7つの柱により成り立っている.ゴールドプランには保健,福祉という言葉が使われ,医療という言葉は使われていないが,私は,その背景には医療が存在しているものと考えている.
ゴールドプランについては,私は平成2年4月の衆議院予算委員会における公聴会において,従来我々が行ってきた同様な活動と私見を公述させていただいた.私は,此度のゴールドプランをある程度高く評価している.第1には従来にはなかった思い切った発想であり,しかも我々が過去10数年来地域で行ってきた,在宅ケアや寝たきり防止という発想と共通していること.第2には在宅介護支援センターやケアハウスなどを新設したこと.第3にはこれまでにない予算措置であること.第4には10年間という中期的構想であること.第5には在宅ケアに関する診療報酬改定を思い切って行ったこと.第6には老人福祉法はじめ関連8法の改正を行ったこと.第7には21世紀を考えた場合,まさに時宜を得たものであること,等々である.以上については,私は昨年,本誌49巻6号でも同様なことを述べさせていただいた.
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