特集 年功給は崩せるか
年功給は崩せるか—埼玉成恵会病院の人事・賃金制度の変遷
長谷川 芳男
1
,
長谷川 文子
2
1医療法人埼玉成恵会病院
2医療法人埼玉成恵会病院事務局
pp.648-651
発行日 2002年8月1日
Published Date 2002/8/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541903586
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1970年代,わが国の経済が高度成長から安定成長の時代に入ると,右肩上がりの賃金カーブの年功序列主義はそれを維持することが不可能となってきた.それに代わり,能力主義が能力開発という形で取り入れられた.その能力主義の三種の神器といわれるのが,1)職能等級資格制度,2)職能給体系,3)オープンな育成型絶対考課を取り入れた人事評価制度,であることはよく知られている1).
その後,経済成長に翳りが見えはじめると,バブルの崩壊に伴って,低成長,高齢化やME革命が進んだ.その中で,人材の育成や活用が最大の経営課題になってきている.さらに,価値観の多様化もあって,180度転換したといってよいほど世の中は変革を遂げた.一方,賃金制度は実力主義,成果主義が入ってきて能力主義とともにその重要性が認識されはじめた.
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