病院管理フォーラム 看護管理=病院のDON・11
看護政策対応力
小山 秀夫
1
1国立医療・病院管理研究所医療経済研究部
pp.980-981
発行日 2001年11月1日
Published Date 2001/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541903415
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⦿医療改革議論と病院看護
多くの病院のDONは,国が進める医療政策や診療報酬改定あるいは医療保険制度の改革によって,病院や病院看護が振り回されているように感じているらしい.それは,これまでのDONの仕事がどちらかというと病院の内部マネジメントに集中し,医療政策の変更や行政の動向に対しては,どちらかというと受け身にならざるを得なかったということであろう.しかし,「聖域なき構造改革」が主張され,医療改革議論が本格化する過程で,DONが,政府の方針や行政の動向をどのようにとらえ,そして,病院内で何をどのように考えているのかは,重要なことである.
つい最近の9月末に,厚生労働省は「医療保険制度の改革試案」を示し,患者の自己負担の増加,保険料の引き上げ,高齢者医療制度の改革,診療報酬・薬価基準の見直し,医療の規制緩和,効率化などについての具体案を明らかにした.不況下での国家財政の危機的状況が背景にあるものの,医療費の負担増には強い抵抗があり,連日のようにマスメディアがこの問題を取り上げている.
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