海外医療事情
米国のPRO政策と病院の対応
大道 学
1
Manabu OHMICHI
1
1医療法人大道会
pp.252-257
発行日 1986年3月1日
Published Date 1986/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541208797
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米国の公的医療保障制度であるメディケアの支払い償還を,従来の出来高払い方式(fee for service)から定額償還方式(Prospective Pay-ment System, PPS)へと変更する法案(TEFRA of 1982)がアメリカの議会を通過したのは1982年12月31日であった.その後,1983年10月1日よりメディケア認可病院に対してPPS方式によるメディケア支払い償還が実施されて以来,アメリカの医療機関はかつてなかったような変化に直面し,様々な対応を求められている.
筆者は昨秋,渡米の機会を得,PPS実施後2年を経たアメリカの医療現場をつぶさに見聞してきた.この中で,特に注目したのは,医療費支払いや病院利用,サービスの程度などについて強力な監視や規制を行うPROs (Peer Review Organiza-tions)いわゆる同僚審査機構の動向であった.
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