病院管理フォーラム Hospital Administratorへの道 part3・3
在宅医療に求められる競争力
白石 清隆
1
1医療法人茜会在宅医療部
pp.249-251
発行日 2001年3月1日
Published Date 2001/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541903226
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21世紀は誰もが安心して老後を迎えられる時代になる?
介護保険の理念は高齢者が毎日の生活に,誰かの手助けが必要となった時,家族だけではなく社会全体でその苦労を分かち合い,皆で見守り,皆で負担し合っていこうということである.つまり「人に介護をまかせる時代」が来たのである.現在の国民医療費は約30兆円で,その中から介護保険で4兆円,そして社会的入院費1兆円がこの先,削減されていく計画である反面,医療科学の進歩と技術革新により医療費高騰の要因は増すばかりである.将来の国民医療費の総枠固定の概念からいくと,増える部分があれば,当然減る部分が出てくる.この減る部分の犠牲を病院の規模縮小や機能転換に求めてくる.つまり医療単独では縮小しかなく,なんらかの複合事業の選択になると思われる.どう選択するか?ということになれば,「10兆円市場の介護保険」か,「健康日本21の政策」のいずれかの選択肢となってくる.
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