ボランティア:住民に支えられて—諏訪中央病院・3
季節感をはこぶ風—緩和ケア病棟ボランティアの活動
田辺 庚
1
1諏訪中央病院
pp.248
発行日 2001年3月1日
Published Date 2001/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541903225
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1998年7月,当院に6床の緩和ケア病棟(以下PCU)が誕生しました.発足当時から,外来・入院・在宅のどこでも同じ緩和ケアチームメンバーがかかわるシステムを特徴とし,PCUが死に場所ではなく,どのようなケアを受けたいかの選択肢の一つとして,普段着のまま,自由に住民が利用できるようになることを願っていました.
この背景には,1989年から当院において活動をしている「生と死を考える会」があります.同会では,職種を超えた勉強会を続けており,院外のメンバーの参加もありました.さらに,増改築計画の中でPCU開設が決定されたのと同時期に,茅野市の住民参加による福祉のまちづくりのプロジェクトに,当院のPCU開設の後押しをするターミナルケア部会が設置されました.このような形でターミナルケアが取上げられ,幅広い分野の視点から検討されたことは,その後の病棟運営にも力強い支えとなりました.
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