特集 IT革命と病院
医療情報の収集と活用—医療消費者の立場から
埴岡 健一
1
1元患者家族
pp.35-39
発行日 2001年1月1日
Published Date 2001/1/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541903174
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情報技術(IT)の飛躍的発展が,医療消費者たる患者の行動,思考,態度を一変させようとしている.病院側が医療情報開示,患者教育,医師教育などの課題を解決する体制を固める前に,目覚めた患者が情報開示と医師啓蒙になだれをうって押し寄せているのだ.
私事になるが,筆者は,米国に住んでいたときに妻が白血病と診断され,患者家族として闘病をした経験がある.ニューヨークのスローン・ケッタリングがん研究所とシアトルのフレッド・ハッチンソンがん研究センターでの妻の闘病は13か月にわたった.筆者たちは,多くの医療関係者にたくさんの質問をし,インターネットで情報を収集した.そして,それに基づいて治療選択を行おうとした.
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