病院ボランティアの提案—東札幌病院・12
患者の生活空間を快適に・1—五感にさわやかな空間を
斉藤 悦子
1
,
石垣 靖子
2
1東札幌病院
2東札幌病院看護部
pp.515
発行日 2000年6月1日
Published Date 2000/6/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541903020
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ランプシェードで蛍光灯をやさしく覆ってみましょうか
患者になって入院してみると,病院の生活空間は極めて限定されてしまうものだ.特に臥床を余儀なくされるような状態になると限られたスペース,限られた視野の中で生活せざるを得ない.日常の行動基準が垂直(立位か座位)である医療者と,その基準が水平(臥床)である患者とでは同じ環境でも視野の範囲は全く異なる.例えば臥床している状態で最も日常的な視野は天井か壁であり,夜間はそこからの灯りは安静を妨げる不快なものになってしまうこともある.
医療者にとっては些細と思えることが患者の日常生活上では大きな障害になることも多いのに気が付く.当院でもある患者がボランティアにもらしたちょっとした不満から,今は病室の飾り気のない蛍光灯が和紙のランプシェードで覆われるようになった.
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