特集 病院のネットワーク化を追う
大学病院の医療情報ネットワーク化
髙橋 隆
1
1京都大学医学部附属病院医療情報部
pp.555-560
発行日 1996年6月1日
Published Date 1996/6/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541901829
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はじめに
情報化の進展が社会の見通しを良くするということは誰しも認めるところであろう.衛星TV放送により防ぎようもなく宇宙から自由世界の情報の嵐を受けた社会主義国が一夜にして脆くも亡び去った例は,情報化がボーダレス化をもたらす格好の例であり,情報が持つ底知れないポテンシアルを世に知らしめた.
さてその情報化の波は,クリントン政権下の米国の威信をかけた情報スーパハイウェイ計画によって一段と加速される様相である.わが国においても光ファイバーを全国くまなく設置するバックボーンネットワークとしての日本版情報スーパーハイウェイ/B-ISDN (Broard band Integrated Service Digital Net—work;150Mbits/sec)計画の前倒しが検討され,2010年には実現の見通しとなった.また大量の情報を伝送可能な通信衛星の利用も進展しつつあり,本格的なマルチメディアネットワーク社会の到来である.マルチメディアは新たな映像文化を創造し,新たな価値観を創造するという.
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