IT革命は病院医療をどう変えるか・1
地域医療機関のネットワーク化
秋山 昌範
1
1国立国際医療センター情報システム部
pp.162-165
発行日 2001年2月1日
Published Date 2001/2/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541903205
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少子高齢化時代を迎え,医療制度の抜本的改革が指向され,難航してはいるものの様々な改革案が検討されている.平成12年度4月からの介護保険導入も含め,医療の大変革が行われようとしている現在,医療機関においてもIT (informationtechnology,情報技術)化問題が重要なテーマとなってきている.しかしながら,現実には厳しい経済状況下で情報インフラストラクチャを整備していくには困難が多いと予想される.特に,今までの病院情報システムでは,情報システム投入の費用対効果といった面で,必ずしも十分でなかった.ITを活用して,医療におけるBPR (business process re—engineering),すなわち医療制度のリエンジニアリング(再構築)やコスト削減の実施,ならびに情報の共有化などが大きく進展する可能性がある.この場合の医療情報システムの概念とは,オーダーエントリー,医事会計,物品管理,臨床検査,画像検査,電子カルテなどをすべて包括したものである.一昨年,診療情報の電子保存容認通知が出され,医用画像を統合化した電子カルテが現実のものとなってきた.しかし,現実にはまだまだ普及が進んでいない.
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