主張
節度ある病院
N
pp.921
発行日 1991年11月1日
Published Date 1991/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541901040
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バブル経済も水の泡と化し,証券界などのスキャンダルが明らかになると,日本は経済だけは一流との主張もあやしくなって来た.衣食は十二分過ぎるほど足りているのに,礼節はどこへ行ってしまったのだろうか.病院も本業そっちのけで,不動産事業で火傷を負った例が報告されている.例外であることを願うのみであるが,それでは本業では節度があるのか,反省も必要であろう.
もちろん,節度について,客観的な測定方法や指標があるかはよく分からない.しかし病院職員と会って,利用者になってみて,病院のもつ雰囲気には大きな幅のあることに気がつく.一言でいえばそれは「心地よさ」である.いかに快適に感じさせるのか,サービスという言葉の1つの意味「人に奉仕する」とは,相手をいかに心地よくさせるかを考えて行動することであろう.患者サービスの向上が病院の永久の旗印であることは間違いあるまい.
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