主張
病院の進路
N
pp.421
発行日 1996年5月1日
Published Date 1996/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541901792
- 有料閲覧
- 文献概要
平成8年度診療報酬改定が行われた.今回改定は従来の改定より病院医療にとって一層明確な方向性が示されたと認識すべきである.
まず第一に物と技術の分離を図る方向への転換である.従来の薬価の改定ルールと新薬の値決めの方法を大転換し,医療費に占める薬剤費のシェアの増大を阻止しようと意図した改定である.従来,薬価基準が引き下げられてもすぐに類似の新薬が発売され医療費に占める薬剤費が30%近くを保って来た.今回の改定では薬価の引き下げにとどまらず薬剤使用の適正化に大きく踏み込んでいる点は注目に値する.すなわち10種制限を8種とし,一方調剤報酬の実質的引き下げを行っている.更に次回改定時に長期収載医薬品の一般名収載が明記されている.
Copyright © 1996, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.