厚生行政を読む
出生率の低下と医療(中)
厚生行政研究会
pp.868-869
発行日 1990年10月1日
Published Date 1990/10/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541900756
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晩婚化の進行
次に,現在,顕著にみられ,また,出生率低下の主因と考えられる晩婚化の進行についてみてみよう.晩婚化の進行は,平均初婚年齢の上昇にもみられるが,若い年齢層の未婚率の上昇からもみることができる.女子の未婚率をみると,昭和40年から60年にかけて,20〜24歳の未婚率は68%から81%に,また25〜29歳の未婚率は19%から31%に上昇している.これは,国際的にみても,最も高い水準に属している(表3).
このうち,わが国より未婚率が高いのはスウェーデンであるが,北欧諸国では20歳代未婚者の多くは実際には同棲している人々であり,わが国とは少し事情が異なる.そうした意味で,わが国の近年における20歳代の未婚率は異常に高い.
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