2色ページ 統計
出生率
竹崎 勁彦
1
1厚生省統計調査部人口動態統計課
pp.85
発行日 1974年1月1日
Published Date 1974/1/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661916927
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出生の程度を測るには,普通,出生率をはじめ年齢別特殊出生率や,分子的な見方による1夫婦当たりの出生児数など各種の方法がある.そのうち最も一般的な方法は,特定期間(通例1年間)の出生数を,その期間を代表する人口(中央人口,日本では10月1日の人口)で除した比率で,これを普通出生率(粗出生率)crude birth rateとよび,一般に人口1000についての比率として比較する.通常単に出生率といっているのは,普通出生率を指す.
わが国の出生率は,図に示すように,第2次大戦以前においては,人口1000に対し約30前後を記録し,国際的にも出生率の高い方のグループに属していたが,戦後約10年の間に急激に低下し,ほぼ西欧なみの水準になった.しかし,昭和41年(‘ひのえうま’の年)前後の特殊な変動を無視すれば,昭和37年を境に出生数・出生率ともやや上昇傾向に転じ,昭和46年には出生数は200万人に達し,戦後第2のベビーブーム期の到来のきざしをみせている.
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