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病院の活性化と医学教育に情熱を燃やして—国立横須賀病院院長 岩渕 勉氏
阿部 正和
1
1東京慈恵会医科大学
pp.104
発行日 1986年2月1日
Published Date 1986/2/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541208762
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岩渕勉先生が国立横須賀病院の院長に就任されたのは昭和55年4月1日のことである.それから現在に至るまでの5年間の病院の変わりようは誠にすさまじいものがある.ともかく,疾風迅雷のごとく,次から次へと矢継早に,先生が思う通りの体制を整えていかれたのである.医学教育のエキスパートが着任し,しかも判断力に優れ,決断の早い先生ときているから,先生に協力された各位の苦労もさぞ多かったことと思う.しかし,実りは豊かであった.中型国立病院のモデルとしての横須賀病院が出来上がったのである.まさに見事と言うほかはない.
先生はまた包括医療の基礎としての総合外来を新設された.そして,それを支える客員医長制の導入を試みられた.これは国立病院としては初めてのユニーク,かつ画期的な制度である.あっという間に臨床研修病院の指定まで受けてしまった.地域に役立つ病院,開業医の方々にも開かれた病院,病診連携を推進する病院,コンサルタント制の採用,看護婦の臨床指導者制度の開始など,先生がこれまで国立横須賀病院で果たしてこられた業績を数えあげれば限りがない.
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