グラフ
健全経営の下で高度医療を展開—鹿児島市立病院
pp.97-102
発行日 1986年2月1日
Published Date 1986/2/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541208761
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鹿児島市立病院は「親方日の丸」と言われる全国の自治体病院の中で,20年以上にわたり健全経営を進めてきたことが特筆されている.もちろん,経営面だけでなく医療面でも鹿児島県内の数少ない総合病院として地域の基幹病院の役割を果たしてきているのだが.
鹿児島市立病院は戦前の昭和15年に20床の有床診療所として発足.20年4月に病院となったが6月には空襲にあい全焼,翌21年に50床で再発足した.25年以降,医療ニーズの増大とともに増床を続け,現在の許可病床数は701床(一般581床,結核40床,伝染60床,産院20床)となっている.その増床の経過は18回にわたり,常に次のステップに向けて展開されてきたことがうかがえる.現在の施設は,敷地いっぱいに建てられており,本館(外来・病棟など)および1号館〜3号館から成っている.しかし,20年代後半から30年代前半までは,経営的には最悪の状況で,存続か廃止かの大きな論議を巻き起こしたという.
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