シリーズ・医学教育を語る 対談
医師の卒前教育と第一線病院
細田 瑳一
1
,
池田 貞雄
2
Saichi HOSODA
1
,
Sadao IKEDA
2
1自治医科大学内科
2医療法人新都市医療研究会南大和病院
pp.473-479
発行日 1984年6月1日
Published Date 1984/6/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541208321
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■なぜ医師の卒前教育を問題にするか
池田 私どもが医学部の卒前教育の在り方に関心を持つようになった理由は,いずれ私どもは臨床の場を後輩に譲らなくてはいけないと思うからです.そういうときに自分たちの病院で若い医師を全部自前で育てることができれば理想的ですが,そういうことはなかなか難しいわけです.
そうなると,第一線に出て,患者中心の医療を展開してきた私どもの行動と思想をどう次の世代に引き継いでいけば良いかということが,大きなテーマになってくるわけです.そうすると,自分の大学の後輩とか,他の大学の卒業生などとある期間チームワークを組まなくてはいけない.そのときに,全国的にある程度の質的レベルで,安心できる若い医師が育ってきているかというと,第一線を担う立場で見ると必ずしもそうではない.
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