特集 第一線医療と医師の研修
自治医科大卒業生の卒後初期研修
箕輪 良行
1
,
宮森 正
2
,
細田 瑳一
3
Yoshiyuki MINOWA
1
,
Tadashi MIYAMORI
2
,
Saichi HOSODA
3
1東京都三宅村阿古診療所
2自治医科大学,地域医療学
3自治医科大学,循環器内科学
pp.1029-1033
発行日 1983年12月1日
Published Date 1983/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541208183
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へき地医療に携わる医師の養成を通して地域医療の充実を目指すべく設立された自治医科大学は,642人の卒業生を送り出し,そのうちの26.3%に当たる167人が自治省等の定義するへき地の第一線診療所などに勤務し,226人(35.6%)が初期研修中である.初期研修期間は原則として2年間(一部,3年間の自治体もある)であり,その後,診療所などに勤務している.したがって卒後初期に経験も不十分と思われる青年医師が,相談相手や指導医となる先輩医師から独立して第一線医療を担うことになるため,卒後2年間の初期研修は極めて重要である.住民に安全で,良質で,継続的な地域医療を提供する若手医師の養成が本学の卒後初期研修の日的である.
自治医大卒業生は卒後,出身の都道府県に戻り研修する.研修病院は厚生省が指定する臨床研修病院を原則とし,各自治体で1ないし数か所となっている.この中には沖縄県立中部病院,千葉県の国保旭中央病院,静岡県立中央病院などの過去に研修実績のあるものも含めて,58か所の公的病院と12か所の大学病院が含まれている.
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