病院精神医療の展開 座談会
国立病院・療養所精神科の現状と課題・2
成田 洋夫
1
,
山上 竜太郎
2
,
荒川 直人
3
,
藤沢 敏雄
4
,
吉野 雅博
5
,
河合 洋
6
1国立東京第二病院
2国立下総療養所
3国立国府台病院
4医療法人陽和病院
5医療法人大泉病院
6国立小児病院
pp.634-638
発行日 1982年7月1日
Published Date 1982/7/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541207794
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■広域性か地域性か
河合 6月号では国立病院及び療養所精神科の現状とそこでかかえる問題を出していただいたわけですが,今月はそれらを素材にして話をすすめていただきたいと思います.
前回の最後で厚生行政が話題になったわけですが,もう一つは,いくつかの基幹病院的なものが,合理化と言うかあるいはセンター化構想的な形を次々に取りつつあるわけです.その場合,最初に合理化の対象になるのは精神科だったわけですよ.だからそのへんを見ると,国は少なくとも自分のお膝元の国立の医療機関で,多様化し増大しつつある精神医療のニードを真正面から見て整備拡充していこうとせずに,ほとんど手をつけないまま放置してきているというのが,この間の事情だろうと思うんです.
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