病院精神医療の展開 座談会
国立病院・療養所精神科の現状と課題・1
成田 洋夫
1
,
山上 竜太郎
2
,
荒川 直人
3
,
藤沢 敏雄
4
,
吉野 雅博
5
,
河合 洋
6
1国立東京第二病院
2国立下総療養所
3国立国府台病院
4医療法人陽和病院
5医療法人大泉病院
6国立小児病院
pp.535-539
発行日 1982年6月1日
Published Date 1982/6/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541207771
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
河合 ご存じのように,戦後の医療は,医療そのものが多くの矛盾あるいは問題点をはらみながら推移してきました.とりわけ日本の医療の非常に大きな特微として,民間資本に裏付けられた医療が主流をなしてきています.精神医療に限ってみると,このことはいっそう大きな特徴になっています.
そういう状況で,改めて国立の医療機関でどういう精神医療がなされるべきかということは一つの大きな問題であると思います.あるいは現場にいる我々の立場からみても,いろいろな矛盾や問題をはらみながら推移してきているとも思えます.しかもこの流れにはいろいろなレベルでの問題があります.病院,療養所の違いはもちろんあります.それから,各病院の地域性や特質によって出てくる差もあると思います.
Copyright © 1982, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.