特集 新医療費と医療の流れ
診療報酬における技術評価
大村 潤四郎
1
1厚生団
pp.26-28
発行日 1982年1月1日
Published Date 1982/1/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541207643
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医療費体系改革の方向■
昨年6月1日の医療費改定は単なる改定ではなく改革の要素を多分に含んでいる.昭和33年医薬分業を契機として,薬価と技術を分離した新医療費体系に基づく点数改正が実施され,点数表は甲乙二表に分かれた.今回の改革は前回の改革ほど大きくはないが,一つの新医療費体系である.そこで,今度の新体系の医療機関に及ぼす影響が,その医療機関の診療内容によって様々であるのは当然のことである.33年改定は上げ幅8.5%,今回の上げ幅8.4%と近似しているが,前回は薬価基準の引き下げはなかった.前回は医師会が猛烈に反対し,その結果点数表は旧体系による乙表を残さざるを得なかったが,今回は医師会が積極的に推進した改革であるという.
今回の改革に当たって,三本の柱ともいうべき方針は技術料の適正評価,プライマリー・ケアの充実,保険外負担の解消であるという.
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