特集 選定療養・評価療養制度のこれから
高度医療をどのように医療制度の中で評価するのか
高度医療技術の診療報酬制度における評価方法
池田 俊也
1
1国際医療福祉大学医学部
キーワード:
高額医療技術
,
費用対効果
,
保険償還
Keyword:
高額医療技術
,
費用対効果
,
保険償還
pp.596-599
発行日 2022年7月1日
Published Date 2022/7/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541211721
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■わが国における費用対効果評価の現状
諸外国では医療技術の公的医療保険などでの償還可否の判断や償還価格設定に際し,有効性・安全性などに加え費用対効果の検討が行われる場合がある.例えば,英国(イングランド)では1999年に国立医療技術評価機構(NICE)が発足し,高額薬剤などを対象として技術評価(Technology Appraisal)を実施しており,臨床エビデンスと経済エビデンス(費用対効果)の両面から,国営保健制度(NHS)での使用の推奨・非推奨の判断が行われている.
わが国においても,2012年に中央社会保険医療協議会(中医協)に費用対効果評価専門部会が設置され,診療報酬制度における費用対効果の活用について議論が開始された.同専門部会では諸外国での費用対効果の政策利用の状況などを基に検討が行われ,2016年の試行的導入を経て,2019年4月より「費用対効果評価制度」が本格導入となった.
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