リハビリテーション・その現状
国立療養所長崎病院リハビリ科の運営と長崎市の地域リハビリ活動
浜村 明徳
1
1国立療養所長崎病院リハビリテーション科
pp.991-995
発行日 1980年11月1日
Published Date 1980/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541207313
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はじめに
全国の国立療養所が脳卒中患者のリハビリテーションに取り組み始めて間もないが,当院の歴史も未だ日が浅く,やっと一通りの体制が整ったばかりである.当院は長崎市内にあり都市型の療養所に属する.そのため脳卒中患者を急性期から治療できる利点を持つ反面,当地域にリハビリテーション専門病院がないこと(専門病棟を有する病院も当院のみ)から,慢性・重症患者の入院も多い.また対象患者も,重症心身障害児から脳卒中を中心とする老人まで幅広く数も多い.これを限られたスタッフで遂行してゆかねばならず,悩みも多い.
このような状況の中で,患者を生活圏から切り離すことなく治療し,退院後は地域ケアの中で指導を継続することによって,リハビリテーションの目的とする患者の実生活における生活行為の確立を目指して努力している.今回は,当院リハビリテーション科の運営に触れつつ,長崎における地域リハビリテーション活動の現状を紹介する.
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