いま民間病院は
海外医療協力を担う民間病院—名古屋市・医療法人喜浜会原病院(その2)
川原 啓美
1
,
一条 勝夫
2
1原病院
2自治医大
pp.997-999
発行日 1980年11月1日
Published Date 1980/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541207314
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愛知国際病院誕生の経緯
一条今度,先生を中心に東南アジアの医療従事者の教育を行う愛知国際病院をお作りになるようですが,これはどういういきさつから始まったのですか.
川原主としてキリスト教の医療関係者が中心になり,昭和35年ごろから東南アジアの国々に医師や看護婦などの医療技術者を送るという活動を始めたんです.日本キリスト教海外医療協力会という団体で,そのメンバーにネパールで医師として18年働いた岩村昇先生がいらっしゃいます.それで,私自身もしばらくでしたが,ネパールに行きました.そういうことを進めていますうちに,私たちが行ってお手伝いをするということよりも,もっと恒久的に大事なことは,向うで,しかも僻地の医療にすでに取り組んでいらっしゃる方々の技術のレベルを少し上げる,あるいはもう少し広い視野でアジアの健康を考える機会をそういう人たちに与えることではないか,ということを考えたのです.それで,岩村昇先生とか,佐藤智先生,それから私の3人ぐらいが中心になって,そういうものを作ろうと考えていました.その矢先に,名古屋市の郊外,日進町というところで牧場をやっておられる老人の方が,そういうことならと土地を寄付して下さったんです.それがもとで具体化してきたのです.
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