人
第5回日本病院会学会会長秋田赤十字病院院長竹本吉夫氏
能登 彰夫
1
1秋田県医師会
pp.972
発行日 1978年12月1日
Published Date 1978/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541206715
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11年前,二進も三進もゆかなくなった秋田赤十字病院の再建のために,院長として象牙の塔から赴任されたとき,やれるかな,と危惧の念を抱いた者が多かったと思う.新潟大学第一内科助教授で,数多くの業績があり,人望も厚く,将来は…と誰もが認めかつ期待していた人が,一転して泥まみれになる現場の責任者になったのだから.しかしやはり大した人物である.綿密な調査検討のもと,驚くべきエネルギーで,秋田赤十字病院のすべてを一新し,立派に復興させてしまった.
大学人が院長職につくと,とかく独尊的になるか,あるいは全くの飾り物的になるか,ともかく地域の中で浮き上ってしまう例が多い中で,出色の院長である,地域医療はいかにあらねばならぬか,その中での病院の役割,そして医師像について医療人として確固たる信念をもった人である.
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