病院の窓
病院の公共性と地域性と
若月 俊一
1
1佐久総合病院
pp.17
発行日 1977年3月1日
Published Date 1977/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541206166
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昨年(11月23日)私は12チャンネルのテレビ番組に出された.それは特集「頼れる病院ありますか」--なぜ進まない地域病院計画--という番組である.スポンサーは健保連.司会は南田洋子.ゲストとしては医事評論家の岡本正氏と全国自治体病院協議会会長の諸橋芳夫院長と私という顔ぶれである.
論じられたことは,国民は今,「公的病院」を頼れる病院として要求している.病院にはその他に私的病院がたくさんあるが,患者の立場からいえば,設備も高度で,専門科をたくさん具えた公的な病院がほしいのである.どうも私的病院となると,利潤追求が先になりやすく,いわゆる不採算部門に属する高度医療は避けている.頼りにする気になれない.--という一般国民の,いつわらざる感情をもとにして,さまざまな問題が議論された.
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