特集 病院と麻酔科
麻酔科のあり方と麻酔科医の養成
田中 亮
1
1北里大学病院,麻酔科
pp.22-25
発行日 1975年10月1日
Published Date 1975/10/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541205722
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本稿の主旨
大学における麻酔科のあり方とは,最近改革されつつある卒後教育の行き方と切り離して考えることはできない.幸いにして日本麻酔学会は,過去23年間,常に後継者の育成と麻酔科存在の意義の普及徹底に力を入れてきた.現在の社会のニードは何か,本誌の読者である医療従事者自身が,手術の適応となった際に,熟練した経験のある麻酔科医を要求するであろう.大学の麻酔科が現今の麻酔科医の供給源であり,日本麻酔学会の認定する指導医としての後継者を養成する義務があろう.
同時に,麻酔教育者,研究者の後継者も確保しなければならない.大学における麻酔学の教育も,より刷新されたシステムで,私たちが教えるのではなく,学生が学ぶようにしなければならない.理想的な麻酔科医師像とは,医療体系,社会により,常に改められつつあることに気づかなければならない.
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