to the Editor
麻酔科医は沈黙を守るのか!?麻酔科医は差別視されていないか?
劒物 修
1,2
1北海道大学
2日本麻酔科医学会
pp.588
発行日 2009年6月1日
Published Date 2009/6/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3101100681
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- 文献概要
昨今,麻酔科医の不足がマスコミに大々的に取りざたされている。麻酔科医は本当に不足しているのであろうか。この5年間の日本麻酔科医学会の資料によれば,2004年から2008年まで,麻酔科専門医の数はそれぞれ5393名,5913名,6250名,6628名,6883名と確実に増え続けている。しかし,麻酔の需要と供給の関係でまだ麻酔科医は不足しているのであろう。また,地域差もおおいに関係していて,特に関西地区では切実な問題になっていることもあるように感じている。
さて,読売新聞2008年10月16日朝刊の一面に掲載された『医師を全国に計画配置』は約8ページを割いての力作である。非常に勇気ある提言と感じた。しかし,すべてに賛同できるものではない。特に麻酔科医の不足を歯科麻酔科医でカバーするとは,麻酔科医を無視,または軽視したもので,日本麻酔科学会が何かコメントを出したほうがよいのではとある理事に話してみたが,反応はなくアクションもみられていない。無視することも一選択肢かもしれないが,黙っていてはそれを容認したとも取られかねない。そこで,LiSAの購読者の参考になればと考え,編集委員のお許しを得て,私が読売新聞の編集主幹に書いた手紙を公開させていただく。ちなみに昨年10月18日に出した手紙に対して読売新聞社からは何も反応を得ていない。
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