霞ガ関だより
血液事業の現状
H
pp.114-115
発行日 1971年9月1日
Published Date 1971/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541204438
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医療に用いられる輸血用血液の確保は,従来,医師と患者家族らの当事者間によってまかなわれてきたが,急速な医学の進歩に伴って血液需要が急激に増加し,当事者間の採血ではまにあわなくなり,血液斡旋業者の媒介や昭和26年にはわが国ではじめて血液銀行が誕生し,以後次々と民間の血液銀行(以下,血液銀行)が設立されたわけである.
この血液銀行の働きによって血液需要がまかなわれてきたが,しだいに売血・貧困者・常習供血者が結びつき,その結果,供血者貧血,黄色い血,血清肝炎の頻発など売血に伴う弊害が大きな社会問題となってきた.
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