特集 病歴の中央化
病歴中央化実現への問題点と打開策
中央化制度のできるまでの経験と意見
国立東京第一病院の場合
今村 栄一
1
1国立東京第一病院
pp.28-30
発行日 1965年2月1日
Published Date 1965/2/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541202514
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
発足
1.発案
病歴は従来は医師の手元に保管され,医師の私物化の傾向があった。しかしながら,病歴の内容が単に医師のメモではなくなり,検査・手術・看護・ケースワークその他の事項も多くなるとともに,病院の責任のもとに管理するという必要性が生じてきた。
国立東京第一病院においては,当時の守屋博管理部長が病歴の中央管理について発案し,昭和27年7月1日より実行に移され,今日に及んでいる1)。当時は他に手本とするものがなく,また国立病院の特殊性のもとに小規模に発足したのであるが,その後他の病院にも病歴室の設置を促す機運を作った点は記録にとどめておいてよいであろう。
Copyright © 1965, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.