特集 病歴の中央化
病歴中央化発足当時の問題点と解決策
中央化が発足してからの経験と意見
東京警察病院の場合
百々 勝子
1
1東京警察病院病歴係
pp.35-37
発行日 1965年2月1日
Published Date 1965/2/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541202517
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病歴整理
入院病歴の中央化実施後,最初に直面する問題は,患者退院後の病歴整理についてであります。患者退院後,担当医師が,ただちに病歴を整理し,病棟婦長から病歴室へ,回送することになっているのですが,なかなかこれが実行されず,しぜん病歴整理期間を限定することとなり,患者退院後1週間と定めたのでありますが,いつのまにかルーズになり,遅延病歴の続出に閉口する結果になりました。そこで,当院では,病歴委員会において,良策を検討の末,病歴整理期間を2週間にのばし,この期限をオーバーすると,1日1冊につき,金50円也を担当医ならびに医長からも同額を,連帯責任の意味で,罰金を徴収することに決定し,実施しましたが,罰金制度施行後は,年間・数十冊の病歴提出率は,百パーセントの好結果を得るに至りました。
病歴整理期間が2週間というと,少々期限が長すぎるように思えますが,医長点検提出日が決まっている関係もあり,提出期日に,提出数が少ないと,医長よりおこごとが出るので,事実上は,ほとんど1週間以内に提出されており,病歴収集に関しては,大いに成果を上げております。
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