特集 病歴の中央化
病歴中央化発足当時の問題点と解決策
中央化が発足してからの経験と意見
聖路加国際病院の場合
栗田 静枝
1
1聖路加国際病院診療記録室
pp.31-33
発行日 1965年2月1日
Published Date 1965/2/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541202515
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診療記録中央化の発足は,病院において,設置の計画がたてられると,医師をはじめ関係者の間で,それぞれ病院の特色を生かした整理保管,統計,管理などの方針を具体的に検討した結果,もっともその病院に適した方法が採用されて実現するのがつねである。
すでに中央化を行っている病院で,発足当時から現在に至るまでの実状を見聞きしてみたが,これらの病院で中央化を新しく企画して実行に移した場合,病院の大きさ,組織の特色その他,多少のちがいのあるなしにかかわらず,必ず問題点は出てきており,とくに発足当時には,不備も原因してか,いろいろ支障が起こるので,院内各方面から何かと不便さを指摘されるが,これは過渡期においては,どこでも当然おこりうることであってよいと思う。もちろん,病院内で診療記録の関係者は,それぞれの立場上,また問題点の大小にかかわらず,当分の間相互間で検討を重ねてゆく中に,問題点もしだいに改善され,中央化の運営が軌道にのってくれば,自然よりよい方向への順調な発展が可能であると確信をもっていうことができる。
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