病院史のひとこま
国立東京第一病院における臨床検査中央化
小酒井 望
pp.69
発行日 1973年1月1日
Published Date 1973/1/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541204887
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3人の医師と8人のスタッフで検査を一手に引き受ける
国立東京第一病院で細菌・血清検査を担当する医師が必要だということで着任したのは昭和23年11月である.細菌・血清検査,生化学検査は相接した部屋で行なわれており,病理検査はかなり離れた部屋で行なわれていた.そして病理部門には大橋成一,橋本敬祐両博士がすでにおられた.私は3人目の検査部門専任の医師となったわけである(当時まだ研究検査科の名称はついていなかった).
各検査室には1,2名の技術者がいた.のちに技師長となり,‘臨床検査のパイオニア’といわれるようになった広明竹雄氏は,細菌・血清検査を担当していた.なお生化学検査室のめんどうは,当時の内科医長小山善之博士(現副院長),内科医員鴫谷亮一博士(現群大教授)がみておられた.そして一般検査,血液検査は病棟や外来で,主としてインターンや医師(当時無給医が多数いた)によって行なわれていた.翌年になって病理検査室が細菌・血清検査室,生化学検査室の近くに移転してきた.
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