新春特集号 年頭所感
医療への政治的措置を望む
多賀 一郎
1,2
1全国自治体病院協議会
2富山県立中央病院
pp.21-23
発行日 1965年1月1日
Published Date 1965/1/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541202493
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わが国の病院は,昭和38年末でその数6,600を突破し,病床数75万となった。人口10万対病床数も826床で,昭和29年の523床に比較すると,ここ10年間の増加がいかに大きいか感心させられる。
この増加は,病院数そのものも増加したが,1病院当たりの病床数が昭和29年に97床が120床に増加した,いわゆる規模の拡大によるものが大きい。しかし,現在なお100床未満の病院数が4,093病院で全病院の63%を占めている。これらの病院のうちには,地域的な需要度から規模が自から規制される病院もあるが,経営体の能力によるか,経営体の経営方針によって,制約されている病院,同一地区の競合状態によって制約されている病院も多いのではあるまいか。
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