特集 どう診るか?どこまで診るか? 小児の軽症外科
4.骨折の応急措置
-―固定法から送院まで
森田 光明
1
,
亀ヶ谷 真琴
1
1千葉こどもとおとなの整形外科
キーワード:
骨折
,
シーネ固定
,
リモデリング
Keyword:
骨折
,
シーネ固定
,
リモデリング
pp.21-25
発行日 2018年1月1日
Published Date 2018/1/1
DOI https://doi.org/10.18888/sh.0000000307
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小児の骨折の診療は整形外科医でも決して容易ではなく小児科医にとっても難しいと思われ,診断から治療まで小児科医ができる必要はない.転落や転倒など受傷機転が明確で著名な腫脹や変形など局所の状態で骨折が明らかな場合はもちろん,それらが明確でなくとも子どもの動作などから骨折の可能性を疑うことが重要であり,小児科医による画像診断は必ずしも必要ではない.初期治療として患部のシーネ固定などを行うことが望ましいが,費用や手技的な問題もあり,三角巾など最小限の処置でも十分である.骨折かどうか診断に迷う軽度の例から,転位があり手術が必要かどうかという例まで,合併症の有無も含めて骨折の可能性がある場合,できれば小児の骨折に習熟した整形外科医に紹介することが望ましい.
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