特集 病院の機械化
病院各部の機械化の実例
6.給食部—名古屋大学医学部附属病院の例
山元 昌之
1
,
高柳 清十郎
1
1名右屋大学医学部附属病院
pp.67-72
発行日 1963年10月1日
Published Date 1963/10/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541202222
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はじめに
国立大学病院は,国の一般会計で処理されているので,その施設設備の整備が非常に遅れている。当院も戦災で建物の約2/3を焼失し,その後の整備が捗らないので,医学の進歩に追従する面でも,また近代病院への脱皮の面でも難渋を極めているが,定員不足と相俟って,何よりも日常の運営に苦慮する面が多い。このような状態の中で,給食施設だけは,かなり予算がついたので,一応の整備ができた。この給食施設の新営に当たって,この施設は患者食だけを扱い,看護婦と看護学生の給食施設,および職員や外来者のための給食施設はそれぞれ別個に持つように計画したので,患者給食について縁,すっきりした運営ができている。
この新しい患者給食施設の設計は,当院に栄養士として永年勤務し,臨床栄養について識見を持つ高柳君が中心になって構想をまとめたものであり,その後も同君は業務課長補佐として,給食部を含めて日常の運営を指揮しているから,この施設の実際使用面にも詳しいので,以下本稿は同君に執筆してもらった。今後,給食施設を新営または改修される病院で,ご参考になるところがあれば幸いである。
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